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ラリーモンゴリアその8 (ETAP6後半)
f0053647_2333726.jpg後半はフジカワさんの後を付いていった。最初は4台一緒にスタートしたが次第にバラバラになっていった。318キロ地点のT字路、右折しないといけないはずが行き過ぎてピストから外れてしまった。一瞬どっちから来たかわからなくなる。だいぶ疲れているようだ。サルールさんが後ろから来たので来た方向はわかった。地図とにらめっこして、ようやく地図を理解した。

その先は、順調にこなしって行った。気温が下がってきて雲行きも怪しい。400キロ過ぎのCPを越えたのは19:00前だった。後100キロ。なかなか善戦しているが日暮れは避けられないかもしれない。CP前からぱらついていた雨はCPからしばらくした所から激しくなってきた。やむ気配はない。こけないように、でも出来るだけ先を急ぐ。

しかし北の雨は本当に寒い。カッパはダフルバッグに入れたままだ。これで日が暮れたらどうなるかと思うとぞっとする。おまけに強い雨でピストは完全に川となった。どこが深いかはもちろんギャップも穴もまったく見えない。ペースはますますゆっくりに・・・

465km付近の村を過ぎた辺りでマップケースに水が入ってきた。といってもこの大雨で蓋を開ければますます濡れてしまう。これは紙にテンションをかけずに破らないようそっと巻くほかはないようだ。モーターで巻くと切れてしまいそうなので手巻きになってしまった。路面状況が悪い中で、このトラブルは痛い。
何キロも行かないうちにフジカワさんのICOが壊れてしまった。いろいろいじっても直らないみたいだ。その隙にタイヤの空気圧を1くらいまで落とした。止まればあっという間に体が冷えて震えてくる。空気を抜きながらガタガタと震えが止まらない。

ICOが治らないので先頭を交代する。あまりの雨にゴーグルが浸水して見えなくなってしまった。サンドゴーグルは気密性が良い反面、水が入ると抜ける気配が無い。ゴーグルをはずす。最高速度は30kmくらい。ゴーグルは必要ないくらい遅い。が、余計に寒くなった。

506km、CAP走行だ。1kmくらいをCAPで走る。とっくに日は沈んで路面はうっすらと見えるのみ。私が通ったときには、はるか遠くにかすかにピストのようなものが見えたがこの時間を過ぎたらオンコースを探し当てるのは困難だろう。後の人たちはどうするのだろうか・・・

その先は丘の間を縫うような狭いピストだ。完全なマディーな上に暗くて目の前しか見えなくなってきている。ますますペースダウンする。

520km付近で向こう側で突然ライトが光った。まるで灯台のようだった。住人の親子が走ってこちらに向かってくる。ゲルで休んで行けと言っているようだ。フジカワさんとどうするか相談した。とりあえずゲルに行ってみると中から#12高根さんがでてきた。
「いやぁ、さむくってさぁ。たまらないからここで休ませてもらったんだよ。着るものも乾いたし、もうすぐ行こうと思っているんだ。君たちも休んでいったら?」

時々、震えでバイクがまっすぐ走らない。暖かそうなゲルに一刻も早く入って温まりたいけど、ここで休めばわずかに見える風景の輪郭も見えなくなる。あと10分もすれば完全な夜間走行だろう。この時間帯を大事に、少しでもゴールに近づくことが重要だろうと進むことにした。

SSゴールまで後30km。その後、100キロの舗装路リエゾンがあるが、その区間を走りきれるとはとても思えなかった。が、とりあえずSSゴールまで行ってみよう。そこでどうするかは考えればいい。

ゲルを過ぎて間もなく、まったく何も見えなくなった。はずす時間がなくて付けっぱなしだったHIDがこんなところで役に立つとは・・・光軸は下を向きすぎていて視界は数十メートルだが、30Wのハロゲンランプよりははるかにましだ。

真暗になると、ピストに残るタイヤの跡と、数メートル先に現れる分岐が情報のすべてだ。本当にアミダくじ。メインでないピストを選んでしまったり、自然に分かれるピストに乗ってしまったら、終わりである。こんなに神経を使うものとは思わなかった。最後のGPSポイントからは本当に緊張した。たった10km弱であるが、視界が数十メートルしかないのでミスコースのリカバーは難しいはずだ。地図と、目の前のピストだけを見て走って、気付くとゴールの1キロほど手前のクラックまで到着していた。クラックは完全に水没しているので押していくことにした。まずはフジカワさん。そして私。クラックの中でバイクが滑ってなかなか上がらないところを手伝ってくれた。慎重にクラックをわたっているとき、遠くでライトのパッシングが。最初はゲルに呼ばれているのかと思ったが、ゴールはすぐそこ。CP隊であることを確信した。でもうれしいとか、ほっとしたとかは思わなかった。寒いのとクラックからなかなか上がれないのでそれどころではなかったというのが正解かもしれない。

ゴールのCPはまこちゃんだった。リタイヤする気、満々で車のドアを開けたが「当然行くよね。」というような雰囲気。近くのGSで休むように言われたが、GSがわからない。まこちゃんに会って、ほっとして気も抜けてしまったみたいだ。CP隊の誘導により、GSに到着することが出来た。GSではすでにゴールしたサテンさんが休んでいた。私たちも中に入れてもらう。室内は外よりはずいぶん暖かかった。もう22時を過ぎている。やはり雨と日暮れは思いのほか時間がかかってしまったようだ。GSで温まりながら、持っていたビスケット、飴、チョコレートをかじる。今から100キロ走らなければならないのだ。そして防寒対策をして給油をして1時間弱の休憩でGSを後にした。GSと道の位置関係を間違えて逆方向に行きかけたが、モンゴル人オフシャルの制止で無事にハラホリンに向けて出発した。

それにしても寒い。雪が降ってきそうな天気だ。防寒のおかげでさっきより随分ましであるが、まっすぐ38km、左折して57kmはつらい。ピストを探さなくて良い分、寒さが気になる。先が見えないのでスピードはそんなに出せない。
ハラホリンの町の少し手前で黄色い回転灯が見えた。あれがゴールだ。手前のGSで給油して、無事にゴールに着いた。1時過ぎだったようだ。

f0053647_234146.jpg幸いにして今回、1泊だけだったツーリストゲルが暴風雨の今日。この寒さではシャワーを浴びる気にはならないので、シャワーを浴びるチャンスはなくなったがそれでもラッキーだ。メカニックのうなぎさんとせんせが出迎えてくれる。バイクをそのまませんせに預けてゲルへ行った。ゲルでは出来たばかりのラーメンを食べさせてもらった。自分の部屋はどうやら違う部屋らしい。荷物を持っていってもらって、薪ストーブに火を入れてもらう。部屋でぬれたウエアを脱いで着替えたら寒さは収まった。同室はだんなさんと池田さんだったが、だんなさんはまだカミオンバレーの中。池田さんと二人である。そして、部屋の中で堂々と着替えをする私は少々迷惑だったかも知れない。

せんせに整備はすべてお願いして、寝ることにする。ストーブに入るだけ薪を入れてそのままベッドに入った。毛布だけでは足りないのでシュラフもかぶってみる。そのうちストーブの火が強くなって部屋はずいぶん暖かくなった。

明日のスタート時間はまだ決まっていないらしいけど、朝起きれるよね・・・明日も雨だともう嫌だしリタイヤするかどうかは明日考えよう。そんなことを考えながら眠りについた。

Photo:500grせんせ
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by xr_maru | 2009-09-28 23:00 | Rally Mongolia2009
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